第一章 幽霊タクシー
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「なんだか、猫飼ってる家に勝手に猫捨ててくみたいな感じですね」 と深鈴が言うので、 「ありがたさもなにもなくなるだろうが」 と言い、仏像群を見る。 天気が悪くなってきた。 雲を抜けた夕日が天使の梯子のように地上に降り注ぐ。 振り返ると、爺さんが仏像たちに向かい、手を合わせていた。
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