episode 13

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甘いと言われればそれまでだし。 バカだと言われたってその通りだ。 けれど俺はどうしても三崎に事の真相を説明する事ができない。 竹下の成長がきちんと周りに認められた時。 その時に必要であるならばちゃんと話そう。 それはきっと、そう遠くないはずだ。 「もう少ししたらちゃんと話すな?」 「うん。大丈夫」 微笑む三崎の表情からは、疑いも不安も見て取れない。 彼女もきっと俺の考えを悟り、理解してくれているのだろう。 「ねぇ、柴垣くん。一体いつから私のこと見ててくれたの?」 恥ずかしそうに恐る恐る聞いてくる三崎は、今も昔も魅力的だ。 可愛らしい学生から立派な女性に変貌を遂げてくれはしたけれど、この笑顔だけは変わらない。 「そんなの…最初からだよ。初めて会った時から」 「えええっ!?」 俺の答えはよっぽど意外だったのか。 大きく疑問も声に表す三崎に、今度は俺が少しむくれてしまった。 「なんだよ、その嫌そうな驚きは。一目惚れなめんなよ。コロッと簡単に落ちて、もうすぐ6年だ」 「……ウソみたい」 そうだろうな。 こんなこと、正直俺自身が一番驚いてんだから。
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