呪詛返し

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呪詛返し

 毎年、八月のお盆が近づくと決まって同じ夢を見ていた。ボクとそっくりな顔をした五歳くらいの女の子と川で遊んでいると、知らないおじさんが来て女の子を連れていく夢だ。  「この子は川に落ちて消えたんだ。ワシのことは誰にも言うなよ」  そう言って山の奥におじさんが去っていくところで夢が終わる。気味が悪いが、おじさんの顔が恐ろしくて誰にも話せなかった。
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