866人が本棚に入れています
本棚に追加
/154ページ
ちょろ過ぎの黎子さんだけど、当然のことながら、何でもかんでも流されてくれるわけではない。
プレゼントの許可を貰ったからには、早速具体的な選定に入りたいのに、黎子さんはのらりくらりと躱す……ように見える。
多分本人にそういう気はない……んだと思いたいけど、一緒にジュエリーショップ巡りをしても反応は芳しくない。
休日を丸々費やしても、成果はサイズを知ったことくらいで、ブランドも形状も、黎子さんの好みは今一つ分からなかった。
「……黎子さん、やっぱり本当は欲しくない?」
「え? そんなことないよ」
それならいいんだけど、ジュエリーに興味ないのかな。
会社にはネックレスとピアスくらいしかしてこないけど、休日には俺のあげたブレスレットもしてくれるし、ファッションリングも時々しているのは見ているから、嫌いではないと思うんだけど。
最初のコメントを投稿しよう!