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今日は梅雨入りしたばかりの土曜日。
また鷺宮君がお昼ご飯を食べに来ていた。
そしていつものようにあっさりとベッドに押し倒されていた。
「…また幽霊の子にあったよ、義母さんはまだ見つかってないんだ」
制服をたくし上げブラのホックを片手で外し胸をやんわりと触り始める。
「…鷺宮君は、お義母さんに会えなくて、寂しい?」
私は彼を抱きしめた。
「そうだね、だからこうして、人肌のぬくもりを求めてしまうのかもしれない」
彼も私を抱きしめた。
性行為に手慣れていた彼の辛い過去が明かされたとき
私はもう彼を慰めるような事になってもかまわないと思った。
「いっ、あ…」
丹念な前戯の後に性急に彼が私の中に入ってきた。
湖で入水の心中未遂をした義母と鷺宮君。
そして地縛霊になっているという義母の百合子さん。
もしかしたら彼はあの世に連れていかれようとしているのかもしれない。
だから私はこうやって彼を強く抱きしめて
彼が連れていかれないように繋ぎ止めるようにした。
互いのぬくもりだけが生きているあかしだった。
鷺宮君は花の蜜を啜る蝶のように私の身体を求めた
寂しさを埋めるようにして
何度も、私を貪り快楽を求めるようになっていた。
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