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臣下がハンバーグを王さまに出すと、王さまはナイフを使ってハンバーグを一口大に切り、フォークで持ち上げ、静かに口にしました。
王さまがゆっくりと噛んでいる間、臣下は生きた心地がしません。
ひと噛みごとに、まるで心臓が噛み潰されるような、スローモーションにも感じる咀嚼を経て、やっと王さまはハンバーグを飲み込みました。
「・・・臣下よ。」
臣下はびっくりして床から飛び上がってしまいました。
「何でしょうか、王さま。」
恐怖でくらくらする頭をなんとか働かせて、臣下は必死に考えます。
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