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飼っていた猫のチーコは、元々は祖父の飼い猫で祖父に飼われる前は飼い主は居なかった。
元は野良猫なのである。
気紛れで餌をあげていたら懐いてしまったらしく、そのまま飼うことにしたらしい。
とは言ったものの、元は野良なので家には居続けたがらずよく外に出るもんだから最終的には放し飼いにしたそうだ。
それはそれで良かった、本人?本猫?が望むように生きてくれれば
しかし、厄介だったのは野良故の餌の取り方であった。
信じられないが、サザエさんのエンディングの様に人様の家のお魚をよく拝借していたらしい。
その度に頭を下げに行ったのだとか・・・
それだけではなく、猫という生き物は取った獲物を飼い主に自慢したがるらしく特にチーコはその気が強かった。
玄関の前や、家の中に小さなネズミの死骸がよく置かれていたそうだ。
たまに咥えて持ってきた、とも聞いたことがある。
そんなじゃじゃ馬娘だったチーコ も時が経つに連れて人間との生き方を学んでいった。
私がチーコと出会った頃にはじゃじゃ馬娘のイメージはなく、寧ろ凄くドライな猫であった。
手厚いお出迎えをしようと近寄れば逃げる
抱っこすれば引っ掻き暴れ逃げる
餌をあげる時だけ体をスリ寄せてくる。
そんな、猫だった。
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