プロローグ

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太陽の陽射しみたいな柔らかな笑顔を咲かせる人。 高貴な雰囲気で気品を漂わせるお人好しな人。 律儀で切実で……誰よりも勇敢で心から頼りになる人。 見ず知らずの誰かを救うのに理由は語らず、無欲にも善意だけが彼を動かす原動力で、とても他者想い。 正義感に満ち溢れて、悪を許さず善を愛し、たとえ誰かに裏切られてもその人を決して恨まない器の広さ。 生涯 忘れはしないと私は誓う。 寒気さの感じる地上、寒空の星々の輝きと月光を背景に冷気を纏いながら跪く青年男性は手を伸ばした。 女性を虜にしてしまう魅力的で柔らかな微笑の表情を浮かべる一人の剣士、まるで夢物語“おとぎばなし”に出て来る王子様は告げる。 「ようやく……君に会えた」 それが私と彼が出逢う…………運命の夜であった。
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