秘密の時間

2/20
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/44ページ
「おい…早く!早く脱げって!」 「…はぁ?」 「だから、早くしろって。時間ないだろ?」 「な…何言ってんの?いきなり。」 「いきなりじゃねぇし。 っていうか、お前こそ雇われてるんだろ? 早く脱いで、さっさと済ませろっつーの。 恋人じゃねぇんだから、脱がしてとか面倒だし。 あーあ…これだから新人は使えねーんだよっ」 「あの…新人とか、雇われてるとか…全く意味が…。」 「あーもう!面倒くせぇ。」 そう言ったと同時に、私の視界はいきなり反転した。 玄関に立っていたはずの私が…組み敷かれてる! 「え?…あっ…そこは…待って…!」 「…そんなやりとりいらねぇから。」 着ていたルームウエアが無造作に剥ぎ取られ、見ず知らずの人に肌を曝け出している。 なんでそうなってしまったのか、全く見当もつかない。 「だから!あっ…たしは…知らない…し…!」 乱暴に胸を揉まれ、抵抗したいのに全く身動きが取れない。 「…意味分かんないこと…言うな!」 「し…知らないし!お願い…や…めて…!」 露わになる肌の上を這い回る舌。 そんな感覚を与えられたのが初めてなので、どう抵抗して良いのかわからない。 でも、こんな見ず知らずのヤツに初めてを奪われるなんて、絶対に許せない! 「イヤ…だ!」 力任せに足で蹴ってみる。 ゴツっ あ、怯んだ。 再び蹴りを入れ、力が緩んだ隙にサッと立ち上がり、部屋の隅へ行く。 このままキッチンまで行ければ、包丁がある。 よし、こっちに来そうになったらダッシュあるのみ! .
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!