鷲宮

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達昭から聞いた内容を蓮司さんにテレパシーで伝えると、そういうことか、と何故か納得するような答えが返ってきた。 何がそういうことなのかがわからない俺は、気になるため聞き返す。 “あの女子高生の記憶がめちゃくちゃなんだよ。ほんとに余計なことをしてくれた。それにしても、複数の能力ね・・・。人間やめた可能性もありだけど、純血だと危険だな・・・。” 達昭が妊娠させることになった女子高生の記憶もおかしいことになっていると知って、求めていた答えを得たような返事をした蓮司さんに納得した。 記憶操作に関しては能力を使った本人か、何らかのきっかけで本人が能力を自ら解く形になるかの2択だ。 確かに、人間をやめたというのは言い方が悪いかもしれないが、俺たちのようにある能力値を越えると、身体も能力も他の遺能者と違うものへと変化し、使える能力も増える。 もちろんそれまで使えていた能力が使えなくなるわけではないので、回りから気付かれないようにすることも出来ないわけではない。 純血という可能性は俺も考えていたので、危険性を感じている。 純血である自分が次から次へと使える能力が増え続けていて、能力値の上限すらもわからないということは、敵であるだろう達昭が見た男が純血であるなら強さが予測出来ないのだ。
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