Bar TENMAN

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「お前なぁ、一応でいいから敬え!」 「敬ってますよ?あ、奏太様はコーラでよろしかったですか?」 「あ、うん。ありがとう」 「ほら、これが王子です!」 「あーわかったわかった。俺ビールな」 「まだ夜ではありません」 そう言うとコーラの瓶を栓がついたまま置く。 俺にはちゃんとグラスが付いてきたのに。 「ノア様は……」 「ノアで結構です」 「では私のこともニコルと。剣の腕は魔界まで聞こえてます。紅茶でいいですか?冷えたものしかありませんが」 「ありがとうございます。剣の方はニコルさんも同じく噂を……」 「なんだ?お前ら知り合いか?」 「違うが、同じ剣を扱うと各界で名が知れ渡るもんだ。覚えとけバカ王子!」 「あの、今から来るお客って?」 「私が一応受付をし、販売客と買取客と時間の予定を組んでいます。今からは買取ですが、持ち込みといえば持ち込みですが、ちょっと特殊でして」 「どういうこと?」 「見られますか?」 「話だけでいいよ。見たらダメな気がするから」
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