アスタリスク

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「……ってぇ」 背後に肘鉄を喰らわせば、それは見事に鳩尾に入ったらしく、壱琉は悶え苦しんでいる。 けれどそれを見ても罪悪感の一つも起こらないくらい怒りは引いていなくて、起き上がった俺はここぞとばかりに言い放つ。 「お、俺はなっ、男に突っ込まれる趣味はねぇんだよっ。 お前みたいに面白半分で野郎の体を弄くり回すようなこともしねぇし、好きでもない相手とやりたいなんて絶対思わねぇのっ」 「わ、分かっ……ぶふっ」 怒りの感情に任せて掴んだ枕を、宥めようとする壱琉の顔に叩きつけた。 それも何度も何度も。 俺だってこの寝心地のいい枕で何度も寝たんだ。 こいつの気持ちにちゃんと向き合わなくちゃいけないと思って…… 隣にいたら何か分かるかもしれないと思ったから…… それなのに…… 「なんなんだよ、もぉ……」
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