不都合すぎる再会

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かつて一度だけ行った事があるこのお店のオーナーは、たしか私たちと同じ高校の先輩だったはず。 「おう、よく知ってるな。 もしかして、聖大に連れてってもらった?」 ニヤニヤしながら私の返答を待つ光二郎。 再び出てきた同じ名前。 話題にされる事くらい承知の上だったけど、こう何度も昔の事を蒸し返されるのは気分のいいものじゃない。 「アイツの話題は出さないでよ。 もうとっくに終わってるんだから。」 みんなが知っている私の過去。 とっくに終わったものである事は周知の事実だけど、その関係が実際に今どうなっているのかは誰も知らないはずだ。
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