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どれくらい厳しくイジメ……修行してやろうかと画策していたら、また海の魔物が出現した。
しかも今回は、システィスとカタリナが倒した雑魚ではなく、それなりに強そうだ。
魔物は船よりデカい、タコとイカとカニみたいな奴。実践で彼女達を鍛えるチャンスだったが、これらを相手にするのは流石に酷というものか。
仕方ない、俺がやるか。この際だ、盛大に焼いて食ってやろう。
と意気込んでいたのだが、それに待ったをかける者がいた。
「アレの相手は私がしましょう。貴方と生徒達に、少しは良い所を見せておきたいし」
前に掛かる髪をサッと後ろに払い、自信あり気に俺の前へと立つ学園長さん。
ほほー、そう言うんなら是非拝ませてもらおうじゃないか。
魔法学園学園長であり、特級冒険者の実力を。
どんな魔法を使ってくれるのかとワクワクしていたのだが、その期待は一瞬で消し飛ばされる。
何故なら、一度の魔法で、一瞬で戦いが終わったからだ。
「海竜の激流」
学園長さんが魔法を唱え、指パッチンした刹那、眼前の海から巨大な竜巻が三本立ち昇る。
激しく渦巻く三本の竜巻は、それぞれイカ、タコ、カニに襲いかかると、肉体を破壊し粉々にしていく。
竜巻が止んだ後海に残ったのは、バラバラにされた魔物達の肉片のみだった。
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