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「……凄すぎる」 「これが学園長の魔法……」 「あっという間でしたねぇ」 「……」  ああ、そうだな。  確かに凄かったし、威力も申し分なかったよ。  でも、でもなぁ……なんか地味じゃね? もうちょいカッコいい魔法はなかったのかよ。それに一撃で全滅させたら他の魔法見れないじゃん。俺のワクワク返せよ! 「あら? 私の魔法は勇者様のお眼鏡にかなわなかったかしら」 「そんな事ないんですけど……」  迫力は満点だったんだけど、ビジュアルがね……海にグロいの撒き散ってるし。 「なっ、今度は何よ!?」 「きゃ!」 「あた!?」  口には出せないので胸中で不満を垂れていると、また大きな揺れが発生した。  今度の揺れはさっきの比ではなく、立っているのも辛い。システィスとカタリナは堪えていたが、セレナは転んで頭を打ち悶絶していた。  おいセレナ、お前の頭に乗っていたスラ太郎が吹っ飛ばされて船から落ちそうだぞ、早よ助けんかい。 「あちゃあ、この魔物はちょっと骨が折れるわねぇ」 「……蛇?」  新たに現れたのは、見た目が蛇というかウツボの魔物だった。  が、ただのウツボではなく、超巨大なウツボだけど。  どれだけ大きいのか。エルフの里でぶっ殺した万年亀よりは小さいが、遠目からだとそれほど違いはない気がする。
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