101号室  青田 穂積  『宮西杏來』

2/13
20人が本棚に入れています
本棚に追加
/78ページ
 十代の頃、恋は楽しいものだと思ってた。  たとえ片思いでも、明日会えると思うと、その日一日HAPPYだったし、会えない日は会えない日で、会える時を想像してドキドキした。  だから、知らなかった。  二十代後半の恋は、楽しいよりも嬉しいよりも、ただただ必死で苦しいだけのものなんて……。  知らなかったんだ――――
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!