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大会
『おっきい!』
『また一段と実ったねぇ♪』
『だろ!』
なんて…3人で芸術を観賞中である。
いつぞやの帽子ではなく、三角巾で伸びた髪をまとめ、エプロン姿で笑顔でお客さんの対応をしている俺達のアイドル栗田希。
希ちゃんの家から道路を挟んだ正面が、個人でやっている駄菓子屋さんなのだが、俺達はガキの頃からの常連なので、今日は無理を言って店の軒先にテーブルを出し、オープンカフェ宜しく、希ちゃんの働く姿を見学している。
美しい芸術作品の前では、人間同士の多少のいさかいなど、極々矮小なものだと言うのがよく理解出来る。
涼子と歩も今までの事など忘れたように、希ちゃんの働く姿に釘付けになっている。
主に、服の上からでも解る、プルプル揺れる2つの膨らみにだが…
『あんなにおっきくて、肩凝らないのかな!?』
とか…
『羨ましい悩みだねぇ。私の倍は、楽にあるねぇ。』 とか…
2人で仲良く談笑している。
こう目論見通り行くと、場を作った俺も微笑ましい気分になる。
ちなみに希ちゃんの実家の花屋さんと、見学中の駄菓子屋さんの間の道路は、センターラインも無い、只の商店街の路地である。
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