初日

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 しかし…文章から涼子の性別まで見抜くとは…  恐るべし観察眼と言わせて頂こう。  歩のようだ…  …違う?  …どうしても、言わせたいのか…  ええ。そうですよ。  以前は無理矢理涼子に組まれていた手は、最近は俺から組みますよ…  仕方ないじゃないか…  離したくないんだから…  この後、運命による悲しい別れが待ち受けているんだから、登下校中くらい手を繋いだって良いじゃないか!  中学までと違い、高校には知らない奴らも沢山いるんだ!  最初に涼子は俺の彼女だと、周りに知らしめる必要があるんだ!  …だから歩には【君はいつまで経っても矮小だねぇ】なんて言われるのかも知れないが…  さて…  うちから東高までは、距離にして15㎞程…  俺1人なら自転車でも通えない距離ではないが、涼子と一緒なのでバス通学になる。  一旦、山波駅まで行き、そこでバスを乗り換える。  地方都市は通勤・通学も面倒だ。  大学は東京行こうかな…  なんて、考えてみたりする。  東京で1人暮らしも憧れる。  もっとも、俺が行くなら涼子も行くかな?  そうなると同棲かな…なんて…
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