小野寺雪乃の事件簿録～京都温泉記～

東京

　無理やりと言っていいほど勝手に引越しをさせられた東京にきて直ぐにした事は、父の借りた部屋の盗聴器探し。過保護な程のその父は、警視庁総監。
幼少の頃から海外で母と暮らしながら色々な資格を取得し、警察に入ったのは良いものの、父の監視が厳しくやっとの事で伯父のいる県警に移れたかと思いきや、二年経たないうちに新しい部署ができたとの事で移動になり、入院している間に勝手に荷物も運ばれてしまった。

　部屋を見た第一声が広すぎる！というものだった。
部屋自体は3LDKではあるが、一部屋が無駄に広く、リビングだけで30帖はある。
マンションの入り口にはコンシェルジュ。セキュリティも万全とのことだが、10階建てとはいえ高級すぎる。
そこに相棒も5階だが勝手に引越しをさせられ、家賃は10万だと言うから、どれだけ私達にお金をかけているのか理解できないでいる。