変わらない愛⑦

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次の日の月曜日。 外回りから帰って来て早々、オフィスのボードを確認すると記された文字にがっくりと肩を落とした。 またか、と思う。 『桜井』の欄の横には“NR”(ノーリターン)。 会社から外出してそのまま戻らずに直帰するという意味だ。 あの雨の夜から早くも一ヵ月が経ち、秋は終わりへと近づいていた。 そして思ったよりも早く彼女の独り立ちが決まり、二人で仕事する機会はめっきりなくなってしまったのだ。 俺が外出している時に彼女は会社に残り、彼女が外出している時に俺が残る、という完全なすれ違い生活に頭を抱えていた。 募る焦燥感と自分への苛立ち。 理由はわかっている。 俺がもたもたしているからだ。 彼女も俺も多忙を極めていた。 忙しい合間を見つけてどうにか彼女と接点をとろうとするも、彼女の分刻みなスケジュールがそれを許してくれるはずもなく。 告白どころか、あの日からまともに会話すらできていない。
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