平安異譚 もののけ大戦 第一話

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源 陽禅 雷禅と美鈴御前の一人息子 両親に似てやはりかなりの きかんぼう 今も 母の守り刀を 母から奪っては  振り回しております。 「こら!陽禅!!!!それは玩具じゃないんだから返しなさい」 と お転婆だった昔の自分はさておいて 母親してますね。   美鈴御前。。。。。。 その時でした。 陽禅 守り刀を抜くや  エイヤッと! 庭の樹を斬りつけました。 雷禅 「こら?」と叱りつけようと そちらをみて 怪訝な表情を浮かべ 「力王よ!こちらへ参れ!」と大声で力王を 呼びつけました。 美鈴御前も その辺りを見ては 驚きの表情を浮かべ 「陽禅 あなた これが見えてたの?」 と 御前の指先にあるものを指して 「うん。こいつら 急に庭とかにいたからさあ。なんか嫌なやつじゃない? だから退治したのさ」 と。。。。 そこに切り裂かれていたのは。 もののけ 土蜘蛛の幼体。。。。ながらかなり妖力のあるもの そう 歴戦の勇者である 雷禅や 美鈴御前に 発見されずに 屋敷内に入り込んでいるくらいなのだから。。。。 しかも 陽禅が言うには、何体も見かけていると それを 彼は 見つけては 石や 木切れで 退治していたと。。。 力王 おっとり刀で(笑)駆けつけるや この状況を見て、「雷禅の総大将 これは土蜘蛛の幼体ですね。なぜこんなものが 検非緯使の館内に。。。。それに見事撃ち取ったのが。。。陽禅坊。うむ」 確かにこれは 異常な出来事 雷禅すかさず 「力王よ この邸内くまなく探しや」と。。。下地を飛ばし 力王 手下の侍達を 使い そこら辺一帯を動き回っています。 美鈴御前「あの雷禅殿 これは前から気になっていたのですが」 と言うや。雷禅もまた 「陽禅のこの力じゃな。。。。」 「やはり殿も気づいていたと。。。。」 「まあ。これは。いずれ 陽禅も検非緯使になるのじゃから 持っておっても 良き力であろう」 「しかし まだ幼いうちに 発現していては もののけから狙われるのでは???」 「そなたも母になったのじゃなあ。かんらかんら! なに。わしらは もののけ退治の 侍じゃぞ。。。。息子一人守れぬでどうするのじゃ」
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