第1話 ロリ魔王と勇者との、絶対に越えてはいけない一線

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第1話 ロリ魔王と勇者との、絶対に越えてはいけない一線

【閲覧注意】この物語には一部、流血表現が含まれています。苦手な方はご注意下さい。 潤んだ目をしたロリ魔王レーコ=カトーが、勇者ドング=リーと対峙している。 不甲斐ない、ヘタレな勇者ドングに、流石のロリ魔王レーコも痺れを切らしていた。 「いい加減にしてよ!いつになったら貴方の激烈が繰り出されるのよ!」 「いや…やっぱり、こう言うのは…良く無いと思う…」 「はぁ??今更、何を怖気付いてんのよ!貴方が激烈を繰り出すって言うから、私はさっきからずっと貴方の激烈を待ってるんじゃない!」 「でも…ほら、小さいし、血も流れるし…」 「そんな事で躊躇ってどうするのよ!小さくったって貴方の激烈なら容赦無くブチ破れるでしょ!それに勇者のくせに流血なんかに怯えてるんじゃないわよ!」 「……」 「何よ?言いたい事があるなら、黙ってないでハッキリ言いなさいよ!本当に男らしく無いわねっ!」 「勇者が…こんな事をするのは…やっぱり良くないよ。勇者の激烈は…本来、こんな事をする為にあるんじゃ無いんだから!」 「はあ?それが…貴方の答えなの…?」 激昂していたロリ魔王レーコは、余りにも不甲斐ない勇者ドングの返答に落胆し、その場にへたり込む。 「そうよね、私は魔王で貴方は勇者。お互いに相容れない関係…少しでも期待した私が馬鹿だったわ」 「レーコちゃん…」 「何がレーコちゃんよ!気安く話しかけないで!貴方に激烈を繰り出す気が無いんだったら、最初から変に期待なんかさせないでよ!」 勇者ドングはロリ魔王レーコを前にして、越えてはいけない一線を越えようとしていた。 しかし、勇者としての心が激烈を繰り出すのを躊躇する。 激烈を繰り出すか繰り出さないかの鬩ぎ合い。軍配が上がったのはロリ魔王の期待を裏切る結果であった。
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