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プロローグ
人間そのもの、本当の善人なんかいない。
いいことばかりある人だって、心の隅では悪を抱えている。
でも、世界には対象というものがある。
どんなに大勢の人をころしている人だって、心の隅には善を持っている。
人はどんなあり方だとしても善と悪は心の中に共存している。
人生によって偏りが生じるのだろう。
白と黒の絵の具を混ぜるかのように。
多く黒を摂取してしまえば、白は消えていく。
人間も人生という混ぜ合わせにより運命を変えられてしまう。
人間は所詮、絵の具と同等なのだ。
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