【クリスマスなんていらない】

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翌朝。 枕元にプレゼントはなかったが、 私の指にはしっかりとリングが存在していた。 夢から覚め 夢のような現実が始まる。 「カコ、引っ越し、いつにする?」 たわいもない会話が 私の人生を変え得る重大事。 そんなことの繰り返しで 私たちは共に過ごし、 また来年も二人でクリスマスツリーの点灯をどちらがするか、譲り合うのだろうか。 ……そうであればいい。 ガクちゃん…… 私、この歳になって初めて…… サンタクロースの存在を信じられるよ。 同時にその正体がガクちゃんだってことにも気づいてしまったけれど、 それは私だけの秘密にしておこう。 そう思いながら返事をする。 「うーん、いつにしようか」 交わし合う微笑みに 今が真冬であることを忘れてしまいそうだった…… ーーーーーFin------
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