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手を伸ばしても届かない。
伸ばすことすら許されない。
もう二度と触れられない。
願うこと自体間違っているのかもしれない。
何よりも大切だったはずのソレは、この手をすり抜けて、空へと消えた。
何よりも欲しかったソレは、この身を置いて、闇へと消えた。
貴方がそこにいるというこが、ただそれだけが、望みだったのに。
私の望んだ完璧な。
美しい……家族という形。
己とは……いったい何なのか。
ボクの望んだ完璧な。
自分がここにいるということを、ただそれだけを、示したかっただけなのに。
ごめんなさい。
どうして?
ごめんなさい。
教えてよ。
ごめんなさい。
ボクは何?
求めるものは……
欲するものは……
ただひとつだけの、タイセツなもの……
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