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自走式の少女型ロボットがやってくると、クニが軽口をたたいた。
「オモイ、その和服姿で午後の戦闘訓練に参加するのか。なんならおれが着替え手伝ってやろうか」
戦術支援AIはクニに目をやり口を開いた。きちんと皮肉な視線ができている。
「わたしにも自分のアームがあります。着替えはひとりでできますよ。なんでしょうか、タツオ」
「質問がある。ジャクヤの呪力について、進駐軍の技術部はどれくらい解析がすすんでいるんだ?」
ジョージが口をはさんだ。
「それをいうなら、タツオの『止水』やサイコの『呑龍』についても、どれくらい研究がすすんでいるのか、聞きたいね」
オモイは首を傾げていう。
「タツオとサイコの肉体操作術は、対象が自身の身体か敵であるかの違いはあっても、強制催眠による体内時間の加速、あるいは遅延効果であると、研究者はいっています。その軍事利用も逐次すすんいます。ですが」
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