☆クリスマスには天使にキスを☆

15/47
138人が本棚に入れています
本棚に追加
/49ページ
「来年の夏、二人でどこかに旅行しようって計画してるんだ。できたら海外にでも。遊びに行くのに親に金出してくれとはいえないし、バイト代だけじゃ足りないかもしれないしね」  タケルがチーズを口に放り込んだ。 「へー、どこいくの」 「まだわからない。テロの心配もあるし、費用との相談にもなるから、その時次第かな。まあ、一緒に行けたらどこでもいいと思ってる。なっ」  直哉を見ると、嬉しそうにうなずいた。マコトが後ろにのけぞって、いやらしい顔をした。 「エロいなあ。一緒にイケたらどこでもいいだって。まあ、どこの国行っても、やることは決まってるけどなっ」  タケルがメガネを押し上げて俺たち二人を見る。 「おまえら、もうそんな関係になっちゃってるのか。直哉なんて特にウブっぽくて想像できん!」  マコトが肘でタケルをつついた。 「あたりまえだろ。ウブに見えるとかそんなの関係ないんだよ。健康な青年二人が愛し合ってるんだ。何もない方がおかしいだろ」  やばい。この二人を放っておいたら、話がどんどん変な方へいってしまう。俺は手を折り曲げて横にふった。 「いや、ちょっと待てよ。俺たち、そんなにたいしたことはしてないから」  すると、タケルがメガネの奥で目を光らせる。
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!