嘘つきは眼鏡の始まり

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「柊こと星名聖夜です。 こちらこそ、お会いできて嬉しいです」 テーブルの上の手が、そっと私の手の上に重なる。 「会ったばかりなのにこんなことを云うのは失礼だとは思うけど。 俺と付き合ってくれませんか」 レンズの向こうの目がにっこりと細くなった。 あれは苦手なんだってば。 なにも云えなくなるから。 「……はい」 キラキラ、キラキラ。 聖夜に聖夜さんから星が舞い落ちる――。 【終】
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