第二章 神宿区花壇神社 休日市にて

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文乃さん 栞お嬢からの電話のあとに 時間を置いて  あるところへ 電話を入れました。 一方 栞お嬢は お嬢で これも どこかへ電話をいれては その返事を待っています。 茨木くん 「お嬢 あの小鬼の本 なんとかなるんですかね」と聞くも 「大丈夫 大丈夫 多分 文乃さんかあたしの方に連絡来るから。」と何やら自信ありそうで その日も 暑い日射しが 地面の水分を蒸発させて  照り返しが始まった頃 やって来ました その連絡 と言うか その本人と言うか 「この前は どうもでしたねえ」と 汗をふきふきやって来たのは 虹の都大学の佐伯教授でした。 「なんとも珍しいものが手に入ったんだってねえ 文乃さんからも連絡ありましたよ」 と 案の定 文乃店主からも連絡いってましたね。 そこで その本について お話を するため  十五分休憩を頂いた 栞お嬢  汗だくの 佐伯教授を引っ張っては 近くの喫茶店へ  「ああ涼しい。」と二人 一息ついたところで 栞お嬢 あの「山海経異本絵図」について説明 そして  どうも その本には 小鬼が住みついているという話の段になって  思った以上に興味を示した 佐伯教授  あるところへ すぐに また 電話を入れました。 「栞くん その本にうってつけの男がおってなあ 今話したら 仕事終わったら すぐに 幻気堂へ向かうそうだよ。いやいや わしもその本見てみたいなあ」 というや アイスコーヒー飲み干したら さっそく 「文乃ちゃんに会って来るよ」と 出て行かれました。 どうやら あのイタズラ小鬼の本の 嫁入り先が決まりそうで ほっとした 栞お嬢 神社へ戻って 茨木くんと 交替しては  その本を欲しがる 男の人って どんな人なんかなあっと 想像しては 暑い時間過ごして  今日は少し早めに 閉めることにして  店を畳んで 文車堂の 車で 神宝町の本店 幻気堂へ 向かいました。 やはり お盆休暇中とあって 道路も空いていて いつもよりも早い時間に 。戻って来た 二人は そこで なんとも 不思議な感じのする男性に 会うことに成りましたね この男性 年齢やら 職業やらなんだか 不詳 しかし どこか。 貴賓のある感じだし。 この男性が あの本を所望した人だそうで。。。
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