届かぬ叫び

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「おい…!警察!警察呼べ!」 業者のおじさんが叫んでいた その後間もなくパトカーのサイレンが聞こえ 警官が部屋へと押し寄せた。 そこからどうやってパトカーに乗せられたのか… 放心状態だった奈穂子には、はっきりと思い出せない。 警官からの質問も頭に入ってこない わけがわからない 奈穂子は慶一を抱いてパトカーの中で震えていた。 立入禁止の黄色いテープが張られ どこにこんなに人がいたんだろう、というほど人だかりができていた。 管理会社に電話したのが午前中 フローリングごと剥がして貼り替えなければならないと言われ 業者が来て テレビを落とした傷の部分と 剥がしたような跡が見えた、慶一がトントン叩いていた部分も一緒に剥がされた。 すると フローリングと階下との境目 床下わずか40cmほどのコンクリートの隙間から 生後1年ほどの乳児の遺体が発見されたのだった。
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