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ワーカーは直ぐ様、声紋をチェックする。
「われ…わ、れはう……ちゅうじ…だ」
声紋を聴き苦笑――淡々とした喋りに横柄な態度。間違い無く自分の声と確信したワーカー。気温差により言葉が変形して行ったのだろう。
30時間以上経っていないことで、ここが地下空間だと分かる。周りには人もいない……この世の果てだ。
(どうやら、ここに生き埋めにされたようだ)
ワーカーは前髪をクルクルと指先で丸め考える――が、閃いた。
「まだ手はある!」
ワーカーは白衣をバッと、着ながら自分の研究室に一迅の風の様に去って行く。
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