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プロローグ
背中から抱き締められても、あんたの表情は見えないし。
腰に絡みつくように抱きしめられても、俺からはどんな気持ちか分からない。
分かるのは、指先に残る強い熱。
肌を刺激していく、火傷の様な熱情。
愛情は知らないけれど、愛は欲しいと二人は彷徨っていた。
でも残念ながら、俺じゃあ空腹は満たされないんじゃないのかな。
二人に触れられて、俺は俺の熱を知って、俺の身体の輪郭をなぞれたのだから。
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