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『もう2度と会えない』
泣きながら精一杯伝えてくれたのに
私は身体が固まって動くことも話すこともできなかった。
__もう会えないってどういうこと?
__どうしてそんなに泣くの?
__なんで辛そうに笑うの?
聞きたいことは沢山あった。
でも、何も聞けなかった。
聞いちゃいけない気がして。
ようやく言葉が出たのは
さよなら、と言って涙を拭い立ち去る背中が見えた時だった。
『絶対会えるから!またね!!!』
振り返った顔はとても悲しそうに
消えてしまいそうなほど儚く笑うと前を向き歩き出した。
それからは1度も振り返ることはなく、
ただただその背中を見つめることしかできなかった。
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