love・again

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《誰かがやってくれるだろう》そう思ってただ自分は待っているだけでは、大体その期待は外れる。その代表例は【同窓会の幹事】。中学校で仲の良かった友達数人とは、大人になっても付き合いが続いていた。たまにそれぞれの情報源を持ち寄り、行方も知れない同級生の現在を知る事は出来る。けれどクラスメイトの大半は、今どんな風に変わったのかも分からない。「同窓会やりたいねー」古い友人達は何かとその台詞を口にする。私もそうだ。けれど誰もそれを実行しようとはしない。私には、どうしても逢いたい人がいた。その人の消息だけは掴めない。何処に住んでいるのか、職業は何なのか、結婚しているのか。少しでも手掛かりがあれば、きっと私は自分で捜した。―――初恋の彼を。
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