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「これ食べる？」
急に話しかけられた驚きに
しばらく固まって動けなかった。
そんな私を見て笑いながら
彼はもう一度
「これ、食べる？」
そんな彼の
優しく微笑んだ笑顔と
差し出されたチョコレートに
思わず「ありがとう。」と微笑みかえしていた。
そして、教室へと向かう彼につられ
貰ったチョコレートを制服の右ポケットへしまい教室へと踏み出していた私。
それからというもの
何かと私を気にして話しかけてくれる彼のおかげで、クラスのみんなともあっという間に仲良くなることができた。
そして私は
そんな彼をいつの間にか目で追うようになり、あの日彼がくれた、あの小さなチョコレートも私にとって大切なお守りになっていたんだ。
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