6人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
そんなあの子がいつもより元気がないとき
会えない自分をいつも歯がゆく思う。
飛んでいって抱きしめてあげたいけど、そうはできないから。
携帯から送るたくさんの言葉の羅列も、彼女に届いてるのかどうか不安になる。
私は彼女に救われたけど、彼女は私の言葉で救ってあげれてる?
彼女の一番近くにいる大切な人はとても大人で、私と彼女の関係も理解してくれていると聞いていた。
1度だけ、彼女の携帯に彼が登場したことがある。
それは彼女が私にメッセージを送れないほど、体調が悪かった時。
「いつも仲良くしてくれてありがとう」
彼はそう綴って彼女の今の状態を説明してくれた。
だれだかもわからない顔も知らない相手に、そこまでしてくれる彼は、私の大好きなあの子ととても似ていて
誠実で嘘のない素敵なご夫婦だなと感じた。
「これからも仲良くしてあげてね?」
そう言えてしまう彼の懐の深さに感銘を受け、彼女だけじゃなく彼のファンにもなってしまった私。
そのあと、たびたび登場する二人のいろんな話を読みながら、まるで物語みたいだとニヤニヤしてしまう。
「チョコレート一緒に食べながら、またあの話を聞かせてよ」
もう何回も聞いたはずの彼女たちの物語は、飽きることなく私を癒してくれる。
いつか会えたらいいな?
そう思える距離感がきっと心地いいのかもしれないと、今日もまたあの子とおしゃべりするのを楽しみにしている。
fin
最初のコメントを投稿しよう!