大好きなあの子

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「カカオ70%のチョコレートが美味しいの!」 そう、教えてくれた彼女のおすすめのチョコレートを買いに行く。 あーこれかぁ… 見つけて手に取ると、なんだかすごく彼女を近く感じた。 家に帰って買ってきたチョコレートを写真に撮る。 「おすすめのチョコレート買ってきたよ!」 写真とともにメッセージを添えると、彼女からすぐに返信が届いた。 「あ!すごい偶然!私も今買ってきたんだ!」 添付された写真には今まさに私の手の中にあるものと同じもの。 傍から見たらバカみたいだと思われるのかもしれないけれど、それだけですごく幸せな気持ちになる。 それを口の中に入れて味わうと、なるほどビターで繊細な甘さが広がった。 「すっごく美味しい!教えてくれてありがとう」 そう、彼女に送ると 「私も今食べてるよ?一緒だね!」 そう返信がきた。 一緒にランチをすることも、カフェでスイーツを食べながらおしゃべりすることも、彼女とはできないけれど、こうして美味しさを共有することならできる。 忙しい彼女が、合間合間に返してくれる些細な言葉が、私の元気の源だ。
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