塊前話

プロローグ

隕石でも落ちてくれればいいのに。
そう思ってしまうくらい、
平凡で単調な、暴風も荒波もない毎日だ。
音楽に例えるなら
ひたすらずーっと伸ばしてる音ばっかりの
コントラバスに似ている。
なんて言ったら、失礼かな
と、私は世界のベーシストに
心で謝る。

だって、言い訳するわけではないけれど
私は今、世界のベーシストがびっくりするぐらい
平凡な仙台のいち大学生なのだから。