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「別れようか」
ゲームをしながら唐突に修の口から出た言葉。
「うん」
私もゲームをしながら、まるでごはんのことでも聞かれたくらいの感覚でただ返事した。
それくらい、自然なことだったから。
幼馴染みで同じ高二の修と付き合うようになったのは、つい三ヶ月ほど前の話だ。
いつものようにゲームをしにきた私に、やっぱり唐突に修が云った。
「あのさ。
俺、知里が好きなんだけど」
「あ、そう」
テレビ画面から目を逸らさず、惰性で返事する。
だって、明日の天気の話でもしてるみたいな声だったから。
「だからさ。
俺、知里が好きなんだ。
俺たち、付き合おう?」
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