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「女の子にも冷めてるよな。蓮は冷たいって言われてたよ」
なのに、俺よりモテるとか納得いかない。と、寛人はだんだん愚痴っぽくなっていく。
「はいはい、わかったからそこのガムテープ投げて」
寛人は意外に素直に立ち上がり、蓮の机にあったガムテープを取って、はいよ。と、つき出す。
「ありがとう」
「お代は女の子一人斡旋。若しくは、部屋を一時間貸してくれるか」
蓮はびびびっと大きな音をたて、ガムテープを張り付けていく。
「寛人は10分で終わるんだよね」
蓮が澄ました顔で言う。
「お前、まじ悪魔」
寛人がさっき投げられたまま開かれて落ちていた雑誌を投げて返した。
蓮は楽しそうに笑って、「黙って早漏くん」と、寛人を煽ってまた笑う。
寛人はふうっと悟ったような顔をして、蓮に言う。
「好きな子とやると気持ち良すぎて早くなっちまうんだよ。お前は好きな子とやらないからいつまでも
だらだらだらだら、いけないんだよ。遅漏め！」
ま、間違いではないなと蓮は思う。
だから、そんな言葉にはもれともせずに次の段ボールに取り掛かっていった。
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