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トイレはシンプルだけど、お風呂が少し広めなのも気に入った。
義人は情事の後も甘い。
僕の世話をあれこれ焼いてくれる。
こんなに尽くす奴、モテないわけがない。
内心、大学でモテる義人を想像すると落ち込む。でもすぐにその気持ちが消えるのは義人は僕に夢中らしいから。
僕も勉強で忙しくなるだろうし気にしても仕方ない。すべての恋人達はこのハラハラも楽しんでいるんだろうか。
「はいっ!優希、キレイになったよ!さすがに2日連続は体がキツいよな、ごめんな。」
腹筋バキバキの大型犬め!謝るなら少し制御したらいいのに。
そんな顔されたら何も言えないよ。
「いいって。はい、次は義人ね。
アワアワにしようっと!」
「えぇー!優希、自分でやるって!
ダメ!マジ、また襲うから!!」
えぇっ!?いやいや、さっきあんなに…。
恐ろしいよ、この体力差。
本当に鍛えたないと。
僕はクルッと体の向きを変えてお風呂に浸かった。
義人はクスクス笑いながら体を洗い出した。
はぁー。全く。
僕で遊んでいいのは義人くらいだよ。
恋人の特権ってやつかな。
和希は雅臣氏に遊ばれるなんてあるのかな、いや、逆か。
雅臣氏、和希に惚れ込んでるもんね。
そんなことを思ってお風呂から上がり、義人とベッドに入るとスマホが鳴る。
『バイトの面接、雅臣も手伝ってくれるらしいぞ。』
和希からだ。
きよのバイトさんね。
雅臣氏、分かりやすいね、手伝うって完全に知りたいだけじゃないの?
「なんてー?」
腹筋バキバキの義人が上を着ないままベッドに潜り込んできた。
「服、着ろ!人なら着ろって!」
「なら犬になるー!優希、可愛がってね!」
バキバキ犬を!?
……っもう!義人がキスしてくるからメッセージの内容を伝えるのはしばらく後になることは僕はすぐに分かったよ。
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