桜 舞い散る

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桜 舞い散る

僕は 桜を見ると思い出す ことが 一つあるのだが 僕 が 桜の花をはじめて 意識したのは 小学校入学式の帰り道 母に手を繋がれ 歩いた 桜並樹のトンネル そこで ヒラヒラと 舞い散る 花びら その時 なんて 綺麗な景色なんだろう と 子供心に 思ったのだが そこで もう一つ 忘れられない 想い出が 母と桜が 舞い散るのを 見とれていた その時 真っ白な 大きな帽子が 桜吹雪と 一緒に 舞い上がって行くのを 見た 僕は 母の手を離して その帽子を 追いかけて 桜並樹の道を 真っ直ぐ 走ったんだよなあ すると 白い帽子 が 地面に 落ちていて 拾いあげたら すぐ 後ろから 「ありがとう」って とても 可愛らしい声が 聞こえ 振り向けば 薄いピンク(いや、桜色か?)のワンピースを 着た 黒髪を ツインテールにした 色白の 可愛い 女の子が 「この帽子きみの?」と 僕は その白く大きな帽子を 渡したら その子 とても嬉しそうな笑顔で 「うん、あたしの。拾ってくれてありがとう。」 と言っては 「これあげる」と 桜色の和菓子(お餅みたいな?)を そっと 手渡して くれた。 その時 母が 「やっちゃん!どうしたの。急に走り出して」と あとを 追ってきた 母親を 振り返ると また 風が 急に 吹き付けてきて。 「この子の帽子が飛んじゃって拾ってあげたの」と 桜色のワンピースの子を 母に紹介しようとしたら あれ? いま そこに いた その子が どこにも いなかった。 しかし 手には 桜餅があり 「あら、この桜餅どうしたの?」 と 母に聞かれて いま あった事を 話すも 母は 帽子も少女も 見てないため 桜餅を 半分割っては 僕に くれた のだが 「二人して美味しいね」と 家に帰宅した という 出来事が あったこと子供時代は 桜咲くとき 思い出していたのだが いつの日からか 忘れていたな
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