4011人が本棚に入れています
本棚に追加
/1089ページ
その日の朝食は食欲のない私には拷問に等しいものだった
身体中が食べたくないって拒否している
ここ二年、食欲に関しては感情任せで・・・その結果が今の体重で体型だ
私的にもこのままではいけないとは思っているけど、正すことができない私がいる
樹さんは、そんな私の正面の席に座り、私を見ながらニンマリしてたわいもない話をする
普通の家族みたいに・・・
そこには温かいものがある
過去には私の周りにもあった
―――でも今は、病気にかこつけて手放したもの・・・
そんな事を思っていると、自分の中でいろんな思いが溢れ出してきて・・・涙がこぼれ落ちる
樹さんはそんな私を同情したのか、隣の席に座りポンポンと軽く私の頭を叩き、優しいいつもの笑顔で微笑みかけてくれる
懐かしく、愛おしく思ったことがある、この笑顔・・・
この人を
私はなぜ、こんな風に人を疑うことしかできないのだろう?
そう思うと、気持ちが憂鬱になってくる
最初のコメントを投稿しよう!