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そう言い掛ける柳井さんの言葉を、恭介さんが遮った。
「でも、この子たちの将来を阻もうとするのは間違っている!
この子たちは、将来が期待される宝石の原石だ。
今は磨き途中だが、これからどんどん輝きが増していくんだ!
それを壊すことは、決して許されない…!
幸い、命は落としていないが、それでも危険な状態だった。
後遺症が残るかもしれない子だっている。
それこそ、芸術家にとってどんなに辛いか…!
お前に、この子たちの未来を潰す権利なんて全くない!」
恭介さんがそう言うと、柳井さんは声を上げて泣いた。
そして、柳井さんは警察に身柄を確保された。
私たちの、長く続いた恐怖が終わった瞬間だった。
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