櫻の道しるべ

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大きな大きな桜の樹を見上げながら、繋がっている右手に力を込める。 すると、同じように握り返してくれる。 その小さな手に再度力を込めながら、嬉しくて嬉しくて、君の方を向く。 同い年のその小さな女の子は、はにかんだ笑顔を僕に見せてくれる。 嬉しくて嬉しくて、ただただ、願っていることを口にする。 「ねぇ、僕らがこの桜の樹の幹を包み込めるくらい、大きくなったらさ…」
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