4人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
「さて、それでは毎年恒例、バレンタイン会議を始める。」
重々しくそう宣言したのは、ビールを片手に飲む気満々の大倉だ。
「毎年思うけど、会議なんて大層なもんじゃないよな。」
ぼそりと口を挟むのは、眼鏡にジャージの野口。
「それは言うなやー、野口。」
大倉がビールをぐびりと飲んで顔をしかめた。
「てか何回目だっけ?今日で。毎年恒例とか言う程やってるか?」
「んー、高2からじゃね?」
「や、でも高1でもなんか似たようなのやんなかったっけか?」
俺の何気ない疑問に二人が口々に答える。
まあ、わかったのは、高校で出会ってから常にバカな集まりをしているということだ。
「まーいいじゃんか。何回目かなんて。それより今年はどうだよ?」
適当な大倉が1本目のビールを空けて、2本目を手に取りながら話題を戻した。
最初のコメントを投稿しよう!