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「どうって…お前こそどうなの?なんかねぇのか?」
「なんだ、俺の話が聞きたいのか!しょーがねぇなー。なら話してやるよ。」
俺が大倉に切り返すと、奴は意気揚々と話し始めた。
「実はさぁ、最近いい感じの子がいるんだよねぇ。大学の後輩なんだけど、めちゃ俺に話しかけてくんの。この前なんて、一緒に映画行ったし。」
「まじで?お前がそんな王道な展開になるなんて、相手どんな子だよ。」
にやけた大倉の話に俺はただ驚く。
野口もビールを飲む手が止まっている。
「普通に可愛い感じだし。ちょっと大人しめかなー。」
うわぁ、まじかー。
「天変地異だな。」
「野口…お前ひどくね?」
ぼそりと呟いた野口の言葉に、大倉は顔をひきつらせる。
「じゃあ、その子からもらえるかもしれねぇんだ?」
「そそ。」
「へーぇ、お前がねぇ…。」
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