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ダルフ
「あぁ、いや、何で助けに来た。」
「はぁ」男はため息をつきながら上に向いていた、頭を下に降ろして来た方向に振り返りながら俺に言った。
「そこにいる宿屋の娘さんか、えっとセラだったっけ、その子がすごく慌てた顔をして「ジットが殺されそうなの。助けてください。」って言うから、付いてきたらこのありさまって訳。」
そう言いながら、左手で来た方に親指を指した。男の言っている方を見るとそこにはセラがいた。
「くそぉ、余計な…みっともないな、俺」
「あれー、照れてんの」
男はニヤリとしながら言った。
その瞬間、大きな影が現れた。影の正体はラームでありラームはそのまま持っていた大剣を大きく振りかざし、俺達に襲いかかった。
「二人とも死ねぇ。」と同時に大剣は空を斬り、ラームの後ろ側に振り抜いた。ところがそこに二人の遺体いや、姿はなく。二人を探すと二人はセラいた位置から10m手前まで移動した。寸前で交わしたのだ。ジットにもいつ自分を掴んでそしてラームの一撃をかわしてセラのいる方に移動するというおこないを認識することができていなかったのだ
「ふぅーびっくりしたなぁ」
ラームは俺達を見つけたら前へと跳びだし俺達に襲いかかってきた、男は俺を置いて、ラームへと歩いていった。手をジャンバーのポケットに入れながら。男とラームの距離が近づいた瞬間、ラームの剣撃が襲いかかった。斜めに振りかざし男は避ける、ラームは一旦足をつき体制をととのへ横ぶりに剣を左右に振る、男はその度に交わしたが、後ろをコンクリート壁に捕らわれ逃げ道がない、そこにラームが突き刺そうとする、男は壁を上がるように駆け上がりラームの突きを避けそのまま空中で一回転してラームの後頭部に足を当てそのまま後ろに蹴り押した。ラームは蹴られた勢いにより、壁にドシャっと音と同時にぶつかった。男は体制を崩すことなく地面に着地した。
「・・・すっげー」
それを見ていたジットとセラは、感心していた。
「ぐぅ、痛ってぇなぁ」
男へと振り返ったラームは左手で顔を抑えていた。
「あぁ、もうムカつく、まずガキから殺す」
そう言った瞬間ラームは脇差しにあったピストルをセラの方に向けた。男の顔が険しくなっただが、ラームはそのまま躊躇うことなくピストルの引き金を引き撃った。男は、セラの方に目を向けた。セラは怖じ気づいて動くことができなかった。がそこへジットが飛び掛かりセラをかばった、弾丸はジットの身体へと命中した。
「くそっ、がジットには当たった」
ラームが大いに喜んだ。だが次の瞬間、男はラームに飛び掛かり身体の捻りから放たれた左フックがラームの顔面へとぶつけられた。ラームはそのまま身体を浮かせて壁に叩きつけられた。そしてラームは地面へと崩れ落ち壁は砕けラームの身体に覆い被さった。男はそのままジット達の所へ駆け寄りジット達の様子を見た。
「おい大丈夫か?」
と駆け寄りながら、近付くとセラが(ジット、ジット)と泣き叫びながらジットの身体を揺すっていた。男は膝を着いてジットの傷の具合と様子を見た。
「肩を撃たれたが、命に別状は無いなあ」
「お、俺だって人を守ることはできるぜ」
意識を保ち踏ん張りながら、ジットはセラをかばった事を男にと訴えた。セラは(ばか、ばか)泣き叫びながらジットを叩く、ジットの訴えを聞いた男はふっと笑った。
「さぁーて、ジットを医者に連れて見てもらいに行くか!」
とその時ガシャガシャと物が崩れ落ちる音がした。男やセラは音のなる方を覗いた。そこには男が殴り飛ばしたラームが寝ているところだ、そして次の瞬間ドンとはぜる音と同時にラームが立ち上がっていた。額に左手をやりながら。
「くそぉ、よくもこのラーム様の顔を何回しかも不意討ちで殴ってくれたなぁ」
と同時にラームは大剣を頭上に構え男達の方へと飛びかかった。男は舌打ちをし(やっぱ、殴り飛ばしたからって倒れてくれないか)と呟きながら、男は右手を広げラームに構えた、ラームとの距離が近まったその途端に男の右手は微かに赤く光って消えた。その次の瞬間に爆発するように炎がラームにめがけて広がりながら噴射した。と同時に、
「ぐあぁ!!」
と泣き声と同時に燃えたラームが堕ちてきた。二人は驚愕しながら男の顔を見ていた、ジットは相変わらずスゲって言いたそうな顔をしていた。
「お兄さんって一体何者なの?」
男は頭の上にハテナを浮かべて、そして頭を傾けて名乗った。
「俺か、俺はダルフだけど?それがどうした?」
そうこれが僕達の出合いであった。がそんなに簡単に終わらせてもくれず、カチャと言う音がした。と同時に、(そこのもの、少し話をいいか)と声が聞こえて来た。ラームの現に所属しているマルナス自治軍の軍隊のご登場であった。
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