顔を出していても起こる災難

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顔を出していても起こる災難

「起立! 礼!」 「「ありがとうございましたー!」」 「はあ、今日も1日終わったなー」 椅子の背もたれに全体重を預け、そのまま教室の天井を見上げる。 いつも通りの学校、いつも通りの授業。それがいつも通り疲れるのは、それもまたいつも通りなのである。 「今日は別に疲れるような授業はなかったろ?」 と、後ろの席の真純がまるでまだ元気が有り余ってるような口ぶりで話し掛けてくる。 勉強できない奴は授業について行くのもやっとだってのに、偉い人にはそれがわからんのです。 こんなことを真面目に真純に言ったところでどうにもならないので軽く冗談で返すことにした。 「おめぇの元気をオラに分けてくれ」 「元気玉作って投げたら、また元気スッカラカンだぞ?」 「ほぅ、なかなか言うようになったじゃないか」 「まあね、このくらいは」 脳みそまで筋肉で出来てる… とまでは言わないが、真面目な真純が冗談に冗談で返すことができるようになったとは、友人として嬉しいものがあるな。 「なあ真純、今日はガップレの予定なんもなかったよな? だったら久々に飯でも食ってくか?」 積もる話がある訳ではないが、たまには男同士でツルみたい時もある。     
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