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うーんと背伸びをして春の心地を感じとる。
快晴の空が、新しい季節の始まりを告げる。
春というのは、至極、特別扱いされる季節だ。
ほら、私の側でまた特別にしようと気合いをいれている女の子がきた。
真新しい制服は、なんだか着せられているようだ。セーラー服に着せられた彼女は慣れない化粧を薄くして、ポニーテールをしている。
高校生になりたての彼女は目を輝かせ、これからある未来に向かって希望を見いだしている。
時折、不安な色が見えるのは何故なのか。
優しく見つめていると、彼女は大きく手を振って、誰かが桜の木の下に来ることを待っていた。
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